声帯結節の方のためのボイストレーニングVOL3

声帯結節の方のためのボイストレーニング

今回レッスンした生徒様は、声帯結節の方ではないのですが、「声帯萎縮」といっていわゆる加齢により声帯の筋肉がやせ細り、声帯の締まりが悪くなる症状が出ています。

年齢は72歳の方です。私の所へは69歳の時から来られていますが、ただ遠方の生徒さんなので、出張レッスンで私が地方に行ったときにタイミングがあればいらっしゃるというタイミングの生徒さんですので、実質的には3か月か2か月に1度で1時間のスローペースの方です。

声帯結節の方は、程度によりボイストレーニングを行います。

お医者様より、「雑談も控えてください」などと言われるパターンは、例えば手術してすぐの方などですが、私の今までの経験上でもほとんどのお医者様は直後でなければ普通にお話しして大丈夫ですよ、という方が多いようです。ただし、「控えたほうが良い」という場合はボイストレーニングなどは行わないのが無難化と思われます。

当然アルコールなどは控えたほうがよさそうです。また喫煙は100害あって一利なしなので、基本的には生徒さんにはやめられなければ本数を減らしていただくようにお願いをしています。

加齢による声のかすれ方は性別でも違う。

加齢により、声が出なくなる原因は本当に様々です。特に今まで私が見せていただいている方の中では、病理的な問題、パーキンソン病などで神経伝達からの筋肉障害などの影響による方以外では、男性の場合は上記の声帯萎縮の方が多いようです。

女性の場合は、女性ホルモンとの関係がとても大きいことが良く分かります。私が長く見てきた中で多かったのは、産前産後で高音のトップノートが下がってしまった方。出産そのものが原因というよりも、産後の急激な体形の変化なども大きな原因となっているようです。

又男性も同じで、急激な肥満などで鼻やのど周りに余計な脂肪がついたりすると高音のコントロールが難しくなってくるのが良く分かります。

実際の動画を見てみましょう。

こちらの動画は全部で3本仕立てとなっております。

まず初めに、この生徒さんがレッスンに来て間もないころの動画がこちらです。

こちらの動画は長いので、はじめと最後で飛ばしてみていただいて、ビフォーとアフターを比べてみていただけたらと思います。

まずこの生徒さんは、「自分が歌いたいキーで全く歌えなくなった」と言ってくるようになりました。確かに、初めに「あー」という発声をしていただいていますが

割れてしまって非常に聞き取りづらいのです。

それが今現在ではこのようになります。↓

この生徒さんの場合、過去にカラオケ教室に通われた先で「あなたは高い声が出ないので、低い声で歌ってください」というレッテルを貼られてしまい、大変嫌な思いをされたとの事でした。私から見たら、「この声でさらに低い声を胸声で求められること」の恐ろしさを感じます。

しかし、それが「良い」とされている生徒さんですから、「息をたくさん出して、声を前に飛ばすようにする」ことに躍起になってしまうわけです。

バランスが上記の動画でも低音になると一気に声が乱れてしまいます。それが現在はこのようになります。↓

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