滑舌と発声の関係(外国語のフレージングを使う)
ナレーターの方のレッスンを沢山担当させていただくのですが、最近ある一つの結論に至りました。
「ナレーターの方が一番欲しいもので、一番足りないもの」
これが何なのか?という事です。この結論に至るまでに色々なお悩みをナレーターさんからシェアされてきたのですが、すべてここに行きつくためのお悩みだな。という事なのです。
音域の周波数帯を意識すると、フレーズ感が増す。
ナレーターの方には積極的に英語の歌を歌う、または英語の文章を読んでいただく。
様に最近では心がけています。実は前回録画したHAYATO先生のレッスンでも同じことを言われました。
こちらの動画です。HAYATO先生が英訳をされた曲を私が歌っています。この動画の冒頭でもおっしゃっていますが、「英語のフレーズ感で日本語を話した時のフレーズ感は、いわゆる世間話をする日本語感とは明らかに違っている」
という事なのです。
例えば、「アイ ラブ ユー」という場合でも、そうです。日本語の場合母音は ア・イ・ラ・ブ・ユ・ウ という6つの母音により支配されます。ですが、英語の場合 「アーイ」「ラーブ」「ユーゥ」というように、1単語あたりに1つの母音しか存在しませんから、必ず母音1つの部分に「マウンティング」ができるわけです。
ですから、一つの単語を喋っても日本語のように平坦にはならないわけです。
安易にリズム、としてとらえるだけではなく、そこに一つの「音域を感じる」作業をしなくてはなりません。
こちらの動画は「声帯結節の方のためのボイストレーニング」と銘打っておりますが、ただ結局は「緩めることと締める(閉じること)」この概念とも似たもので、抜くことと入れること、という事で、私が推奨する
息の鼻抜き(びぬき)の発声
を意識してご自身の低音域から高音域までのスムーズな移動を意識するのが良いと思っています。
英語の原稿をただ読むだけではなく、鼻抜きの発声をすることで「喉や口内の共鳴に頼りすぎた狭い共鳴域」ではなく、
日本語ではあまり使わないような、広い周波数帯から、言葉のみをまず日本語に落とし込んでみるトレーニング(一見外国人の方が日本語を喋るまねをするトレーニングする方法)をお勧めします。
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