初見原稿に慣れる。(読みとちりをしない力をつける)

物の見方に関する考察。

本日の内容も少しマニアックな内容です。これは、原稿を読むナレーターの方に限らず、実はピアノを弾く方、歌を歌う方にも共通する事項となりますので。よろしければ読んでみてください。

うちのボイストレーナーの先生方の研修もおそらく日本で1番厳しいものだと自覚をしております。その理由は、「この感覚をわかるまで訓練してください」という無茶ぶりをするからです。

先日は、「ボイストレーナーの教え方を教えてよ」。と声をかけられましたが、即答します。

「無理」。それは、企業秘密だからだとか、そういうものではなくて、「無理です」。そんな1日2日聴いただけでできるわけがない。おそらく、私の生徒さんに聞いていただくだけでも相当な勉強量になりますよと。

なぜならば、「今」「誰が」「どうしたら」が主のレッスンだからです。

感覚のとらえ方の訓練。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらをご覧ください。こちらは「楽譜」です。音符が適当に並べてあります。昨日生徒さんにこの画像を見ていただきました。無茶ぶりの私の質問は、「この音符の中で、何か気が付くことはありますか?」という質問です。おそらく、ピアノをしている方であれば「ド、ミ、ド、ファ」と読まれていくのだと思います。ここで少し注力していただきたいのが、「この景色をどうとらえるか?」ということなのです。例えば、

  • ドの音が連続して3つ並んでいる。
  • ド以外の音は、順次に進行をしている。

などになります。

例えば、ドの音を主として、スプレー上に音が広がっていっている。という感覚でもよいと思います。大事なのは、「目で見た時の情報を、見ている以上の理解が必要」ということなのです。ただの風景ではなく、一つの関連性を知る。ということです。

実は日本語で書かれた原稿も同じだと思います。文章を読んでいくときに、全体を眺め、そしてその数行前を読んだときに、文章の流れを理解するのですが、これら音楽の流れと同様に、一つの「ルート」や「流れ方」みたいなものが絶対にあるはずです。それに対して、「流れどおり」なのか「流れとは意外と違うルートなのか」?それのどちらかだと私は考えています。

漢字の予測変換も同じ要領でトレーニングする。

今まで数多くの初見が苦手な方と一緒に切磋琢磨してきました。それは、文章に限らず私がこの仕事に就き始めた20代のころのピアノの楽譜も含めてです。以前から推奨しているのは、アルファベット変換認識力のアップトレーニングです。

現代の方は、パソコンが使えない方はほとんどいないと思います。パソコンといえばアルファベット入力。そもそも、アルファベットで入力する

ということはすでにそれ自体が脳トレだと私は思っており、打ちながら頭の中で「子音・母音」の判別ができるものと考えています。そちらを応用し、

音声から、聞き取って脳内にてアルファベット変換をするトレーニングをする、そのあと、目で見た原稿から脳内にてアルファベット変換をするトレーニングをする。という訓練をします。

グラフィック認証で、これは脳内で文字を「文字情報ではなく、もはやグラフィック=図形」で認証するという方法です。これはムラーラ(宮島)の独自のメソッドであり、今後はこちらを広く講師にも浸透させていきたいと思います。

さて、次回は読みの時の音域をもっと意図的に広げていくトレーニングをアップします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました