ボイストレーニングスクールとは何だろう?
ボイストレーニングスクールを運営していく上で重要なことをまとめてみました。これはスクールさん別にカラーがあることですし、今限りなく数も増えておりますので本当に多種多様なスクールさんが多いと感じております。
私が去年までに一通り取り組んできて一番「意味がなかったこと」をここに挙げます。ただ、これは個人の感じ方によって様々ですのであくまでも個人的な意見として書きます。
今まで、散々「異業種交流会」というものに参加してまいりました。ある一定期間籍を置いた場所を除いてそれ以外に人が定着しないような一過性の交流会は真面目に意味なかったです。理由。まず、名刺を差し出すと、「カラオケうまくなりますかね?」って聞かれるからです。
要は、ボイストレーニングスクールというものの詳細の認知度というものはそんなにないというのが現状です。よほどの意識の高い一般の企業の方以外にとっては基本的には「歌がうまくなる場所」という現実を知っておいたほうが無難。であると感じました。
私の中でボイトレブームは2005年くらいから2012年くらいまでが一番ピークだったと感じていましたが、ここの所またブームが来ていますね。一番の理由はYOUTUBERの出現や歌ってみたの定着、また声優ブームが盛り返してきていること、オリンピックに向けて海外の人のアニメの支持率が日本国内でも認知されていること、バーチャルアイドルの出現等の影響が多いように思います。
最近私の中では、うちのスクールはだいたい3つの柱のキーワードの生徒さんから支持を受けているというデータが出始めているので私はその線で強化を行っています。ただ内容についてはうちの心臓部なのでここには書けません。ただし、スクールをやっていく上で最も大事なことを次に書きたいと思います。
ボイトレースクールの陥る罠。
正直申しまして、私がこの罠に陥っていたのです。なので、今のように考えを改めてからの先生ではない方とは皆縁がありません。その私が陥っていた罠というものをご紹介したいと思います。
◆代表早々に引退願望 →そうなのです。私は常日頃から「いつやめよういつやめよう」と思ってしまっていたのです。理由は様々ですが一番の理由は自由な時間がないこと、それから
思った以上に重労働であること。でした。でも本当は、自分がスクールを立ち上げたのは「自分が働かなくてもよくなるため」というのが一番で、そのためには、と人を増やすこと、それも「優秀な人を育てること」であると勘違いをしてしまっていたのです。
◆即戦力を手っ取り早く探す →これも上の理由とほぼ同じです。まず、ピアノがいっぱい弾けて、歌がうまくて、指導歴が長い人。ちなみに、こういう先生はやはり人気で忙しいです。ですから、今すぐに10人生徒さんが用意できなければ来ません。となると、掛け持ちでうちを選ぶのですが、掛け持ちということは、やはり片手間になってしまいます。時間が縮小になり、結局はやめてしまいます。
◆指導方法のシェアをしない →これも陥りやすい罠です。この人がもし独立したらどうしよう?などという心配も含め、自分のノウハウはシェアしないという考え方です。しかしながらうちの場合、私の使命の生徒さんが圧倒的に多いので、他の講師とのレベルがあまりにも違っていて実際に辞めていった人もいますので、意味がありませんでした。そこで、私が直接指導をしない代わりに、私が直接ほかの講師の生徒さんにテキストを作って渡したりしています。そのテキストには私のサインを入れていますから、生徒さんにも私からの物だとわかるわけです。そうすると、間接的に代表からレッスンを受けていることになり、うれしいのと同時に。先生個人というよりもうちのスクールでの指導をしているという直接的な感情になっていきます。
◆代表のブランド力を最大限に上げることに全力を注がない。
→これは以前の自分の考え方で、今は最大限一番そこに力を注いでいます。
自分のブランド力を上げてしまうと、自分に対してのオファーが止まらないと思ったので、自分の首を絞めるだけだと考えてしまったのですが、今現状私は金額帯を変えてレッスンを行っていますので、そこで一段区別して、対応できています。基本的に今いらっしゃっている生徒さん方はそこにちゃんと了解をしてくださっています。そして、私でなくても大丈夫な生徒さんには、ちゃんと適材適所でほかの講師をご案内しています。
◆講師の得意分野とニーズを理解する。
これは本当に大事なことですが、人と人なので人間的な相性もすごく大切です。なので、私が実際にお話しした生徒さんの雰囲気、体験にいらしたという生徒さんと講師のやりとりの雰囲気などを見て、生徒さんに講師をご紹介しています。ちなみに、これを本当に意味でできるようになるには、代表が出来ることが1つでも多いことが望まれると考えています。要は、一つに特化した人が代表になるとそれ以外のことは手薄になりますから、手薄なことは分野外となり、講師を紹介するときにミスマッチングにつながります。これは相当な致命的ダメージです。例えば
1発声に関する機能的な知識
2発声に関する語学的な多少の知識
3発声以外の身体的表現のノウハウ
4基本的な鍵盤実技
5音楽知識、理論
6文章読解や、発音のメカニズム
7コミュニケーションにまつわる知識
8今の現代における流行的な音楽や流れ
9声優、ナレーターのその時代の好まれる読まれ方。
10フィジカルアクティビティ(身体的活動が発声に及ぼす影響)
正直これらをすべて深く掘り下げる必要はありません。ですが、浅くてもいいから一つでもノウレージはあったほうがいいと私は思っています。また必要によっては、SNSの知識や、HP上の文章上の見せ方、営業戦略的案ところまで細かく質問されることがあります。
また、英語の発音においては、次のブログでも書きますが、音節に関する知識があるとないのと、歌の技術の向上にかなりの差が出てくるので多少の知識が必要だと考えています。ちなみに上記1~10はすべての講師が持つ必要がなく、スクールの代表が持つ必要がある項目だと。考えています。この10項目が抑えられていれば10項目に関して、一人につき2つくらい知識を共有すればよそに負けない立派な講師が出来上がると思います。
というように、代表の仕事は多岐に渡ると考えています。しかしながら、生き残るにはこのぐらいの広い視点は重要だと考えています。ちなみにうちのスクールはおそらく日本で一番振替レッスンをしないスクールだと断言できます。規定がかなり厳しく、講師も基本そのとおりに行っています。そのため、欠席のご連絡がほとんど入りません。ムラーラの目指すところは、時代と逆行するかもしれませんが、「たくさんの生徒さんを入れる学校ではなく、なかなか入りたくても入れないスクール」に仕上げていこうという流れになっています。今、とっても良い感じです。
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