声帯結節の人のためのボイストレーニング

声帯結節の人のボイストレーニング。

声帯結節と声帯ポリープでは症状が違います。というお話は以前したのですが、声帯結節は具体的にどういう方がかかりやすいかと言いますと、「声を仕事にする歌手や、司会業、声優さん」に大変多いのです。

声帯結節は、声帯の「たこ」のようなものです。ただし、一旦癖になると(ポリープも同様ですが)何度も再発する場合も特に結節の場合も少なくありません。

今までムラーラでのレッスンでは、基本的に体験レッスンを初回に受けていただきます。

体験レッスンの際に、声帯結節の疑いが大きい場合は初めに、レッスンの前に病院の診察を受診していただきます。

結節の方は基本的に初見でわかります。その場合

◆声の嗄れはいつからなのか?
◆声が変わってしまった自覚症状にどんなものがあるか?
◆発声トレーニングをして声がかすれる音域はどこからどこまでか?
(これは、ポリープと違い、結節は声の全範囲に及ばないことによるものです)
◆芸歴、普段声を出している時間、等
ヒアリングをあらかじめしておいて、病院に行っていただきます。

手術を簡単に進められない病院に行くことが大切です。

これは大切な事ですが、声帯結節の場合は、治療のタイミングが非常に重要だと考えています。一番危険なのは、「正しい発声法がわからないのに、とりあえず治療(手術)をしてしまうこと」です。
結節自体が無くなったとしても、発声の方法が変わらないと、簡単に再発してしまいます。なのでお医者様によっては、先に「ボイスの専門機関でトレーニングを受けてから手術になります」とされているところも最近では少なくありません。

酷いアレルギーや鼻炎も一部原因になることも・・・。

毎回ボイストレーニングのレッスンの際には鼻呼吸を提唱してお願いしています。「鼻で息をしなくてはならない」のではなく、鼻から息が通る感覚を自覚していただきたい。という事が主です。
鼻炎の場合、ひどいと、鼻で呼吸をする感覚が当然のことながら弱まります。そうなると常時口呼吸になります。

口呼吸→×口の中が乾燥し、のどにとってはダメージが残りやすい。

口呼吸→×吸った息が体の深部に浸透しにくい。舌、顎などに過度に力が入りやすく、発声をする際に体も声帯も緊張状態になりやすい。

という事がおきやすくなります。

滑舌トレーニングも一部は「結節防止のためでもある」

こちらのタイトル通りなのですが、滑舌トレーニングは例えば滑舌の長文を読んでいただいたり、そういったいわゆる「言葉のためのトレーニング」と認知されがちなのですが、当校ではあくまで「発声のため」という位置づけにより滑舌トレーニングを行っております。

舌を単純に世間一般で考えるところの「ベロ」という役目にせず、舌骨に支えられた舌根を含めた「舌」という扱いになり、また舌骨と甲状軟骨(声帯を守る骨)も深いつながりがありますから、ということは声のこと以外(呑み込む力)などにも深い関係が及ぶ。という事は考えられるのです。

 

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