ナレーションのルールブック(発音の事)
ゆるゆるでナレーション(文章を読むこと)に関するルールブックを作りました。実際の所私はボイストレーナーですので、声を出すための身体的な事だったり、発声の基礎的な事をメインとしてレッスンで取り上げているのですが、中には学校であまり細かいルールについて特に習ったことがない。という方もいて、そのような場合のために私も多少なりとも「発音のルールを勉強しています。
鼻濁音が無くなる日も来る??
50年後には鼻濁音がなくなる。という記事をどこかのニュースサイトで見たことがあります。現在でも、特に鼻濁音が出来ていないキャスターさんもいるように思います。
鼻濁音の簡単ルールです。
数字、人名は鼻濁音にならない。
例えば「だいごろう」「こごろう」などがそう。
数字「いちにーさんしーごー」「ごじゅうご」なども同様、鼻濁音になりません。
外来語は鼻濁音にならない。
例えば「ゴルフ」「ゴーグル」「ビンゴ」など
国名は一部日本語とみなされて鼻濁音になる。
例えば、「ハンガリー」「イギリス」など、もともと鼻濁音にならない言葉(外国の国を表す濁音。上記にあるように、基本的に外来語は鼻濁にはならない、しかしながら、「日本語として常用されている外国の国の名前は一部鼻濁音になる。
2つの意味から成り立つ「単語」に含まれる音は鼻濁にならない。
例えば「かがくがくぶ」などがそうだ。「かか゜くがくぶ」。あるいは「こうとうがっこう」も「こうとうか゜っこう」というようにはならない。
このあたりは一番良く間違われる。
助詞の「が」は「が」でなく「か゜」
恐ろしいことに、某放送局の制作した録音テープ(製品)を買われた一般のお客さんからそのテープのナレーションのアナウンサーを「クビにしろ!」というようなクレームが入ったことがあるとか・・・鼻濁音が日常化している人から見ると印象としては「ソフトではない音、話かた」というイメージが強くなるため「ちょっと強めな言い方」と感じてしまうのかもしれませんね。
無声化のルール
さて、さらに面倒(?)難しいのが無性化のルールです。
無声化も鼻濁音と同様、西側の地域の方にはあまりない風習なので、特に関西の方は無声化が不得意なことに加えて私の今までの経験で行くと、「有声音=母音」もさらに強調されやすいのが特徴で、実この「有声音」が強調される仕組みというのが、関西弁のルーツにある。という事が経験上わかるようになりました。
ですから、関西弁を治さなければならない=職業柄、今までの経験で行くと不動産業やハウスメーカーさん、銀行員の方など、お金を扱ったり、高いものを営業される営業マンさんは必須の様に思います。
無声化になる対象の音は、「カ、サ、タ、ハ、パ」行のiuの音列のものと「ゅ」ちいさいゅの拗音列
き、く、し、す、ち、つ、ひ、ふ、ぴ、ぷ に加え きゅ、しゅ、ちゅ、ひゅ、ぴゅ
以上15個となります。
そして、以上に挙げた
カ行、サ行とタ行、ハ行、パ行のすべての段(あいうえお)と拗音「ゃゅょ」の音
5の行×5段+15個=40個をすべて無声子音と言い、先ほどの上記15個の無声化対象の子音が、これら40個の無声子音に挟まれたときに無声化になるのです。
Ex 葛飾区(かつしかく)フライドチキン さつき
Ex タクシー 格下(かくした)
赤い字で示したところが無声化となります。
以上、ゆるゆるナレーション講座でした。
コメント