声優さんは、歌が知らない間に急にうまくなっていることが多い。
そうなのです。私の生徒さん方は、生徒さんにもよりますが「声の仕事」とひとくくりに言っても、「しゃべり」の仕事ばかりではなく、歌の仕事もしていてCDになっている私の生徒さんの歌声もあります。(CDをいただくこともあります)。
昔のアニメの主題歌なんかも、声優さんが歌っているというパターンも結構ありました。その当時は全くの無知なので「あ、〇〇の声の人が〇〇の声のまま歌ってる」。
ぐらいの認知程度しかありませんでした。しかし、今はそのスゴサを知っています。
「〇〇の声のまま歌うってすごい難しいのですよ!!」ということを・・・・。
レッスンの中でも、「これ普通に歌えって言われれば普通にうまく歌えるんですよ。でも、〇〇の声のまま歌わないといけなくて、それでこのキーはすごく大変なんです。」
はい・・・・よくわかります・・・・。
でも、皆さんそういったハンデというか難題に立ち向かっていかれます。そんな中で、気づいたら〇〇のキャラクターのままでも以前出なかったキーが自然に出せるようになっていたり、セリフの中で幾度となく滑舌に関するトレーニングをきちんと行っていたらとてもしっかりした声が出せるようになっていたりします。
ボイストレーニングは、ずばり言いますと 「負荷」です。負荷をかけて声を出すのです。負荷を取った時に良い声が出せるようにウェイトトレーニングをするのです。
オーディションに残りやすい声を知っている。
私は、自分の骨格のハンデを知っています。これはどういうことかと言いますと、顎が細くてもともと奥の歯が親知らずでガタガタになってしまうほどの細いあごだというハンデがあります。私のようなパターンは、骨格がしっかりしたビンビン響く声は出ません。エラが張っているかたというのは、とてもびんびんと響く声質を持っている方が圧倒的に多いのです。
弦をびん、びんと弾くような強い音です。こういう骨格の方は黙っていてもよく声が響くので、マイクノリもよいです。マイクノリが良い声の方。というのは比較的事務所に残る確率が高いとみています。そのかわり、どんな圧で声を出そうとしてもおしゃべり程度の響きの強度で終わってしまう方はやはり、しゃべりのお仕事には少し難しいと思います。
よほど、響くように魅せる発声のトレーニングをしていかないと、いわゆる「普通の会話声」との境目を取るのがなかなか難しい・・・。
ただし、ここだけの話キャスターさんやアナウンサーさんのような方の中で、良く響くような声をもってしても結節などの疑いが80パーセント以上という声をお持ちの方は割と多いのです。舞台なんかを見に行っても必ず一人は見つけます。結節は、比較的女性のほうが見つけることが多いです。
そうなのです。先ほどの歌のお話もそうですが、声優さんでマイクノリが良い方というのは、歌を歌って収録した時にボーカリストが欲しいと思う声の伸びしろを持っている方が圧倒的に多いのです。
しかしながら、天敵は今度「その伸びすぎる声の裏に潜む喉の疾患のリスク」なのです。
ですから、声優さんがいかに、柔軟な発声が出来るか?
という分野を勉強したら、無敵な喉を作れるのです。
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