声優さんのレッスンに一番求められるもの。

声優さんのレッスンで一番気を付けていること。

声優さんのレッスンで一番気を付けていることを書きます。まず、私が「話し方ボイストレーニング」のコースをやり始めたのが2012年です。この頃は正直まだ「話し方トレーニング」「話し方ボイストレーニング」「スピーチレッスン」などという文言はそれほど見ることはありませんでした。

この頃から「話し方ボイストレーニング」を始めましたが、この頃は今ほどしっかりとしたビジョンの「話し方レッスン」は確立していなかった気がします。ですが、今はそれを明確にお伝えすることが出来ます。まずうちのスクールは、

◇話す仕事(声優、ナレーター、司会、キャスター、講師)の方が圧倒的に多いということ。

◇私が知らないような大きな仕事を生徒さんが知らない間に受けているようなこともあり、講師である我々も情報とスキルアップを常に強いられている。

◇話し方(プライベート)を強化したい。という生徒さんも来るが、そういったスピーチ力と、上記のようなスキルは実は違うようで違わない。

◇当時、スピーチ力はコミュニケーション力であるという自論のもと 話す=メンタル。というような理論を掲げていたが、今は話し方においてはすべてのスキルを駆使している。

◇声を作ることに誰かをそのまま「真似る」ということは、根本的なスキルアップとは違っている。

これらのことを最近では常に提唱して行っています。

大塚明夫さんの名言から考える。

私が行っている 声優さん、ナレーターさんのためのレッスンは実に恐ろしいほどにロジカルです。昔私がいたボイストレーニングスクールで私は「理論的ではないボイストレーニングを行う講師」とレッテルを貼られたことがありました。

その時の自分は「そんなことはない」と反論をしておりましたが、今では確かに今の今を見たら「当時のレッスンはまだ感覚でそれを伝えているだけだった」と思います。ただ、今の自分のレッスンは理論に塗り固められたものであり、「感情を込めるとはどういうことか?」と問われたら、それを感情論以外の方法で伝えるようにしています。

ちょうど、最近こういったような理論を生徒さんと話し合うことが多いところにこの記事を発見して、目からうろこでした。

https://toyokeizai.net/articles/-/321707?page=2″]

やはり、ベテランの方が言うと、ここまでにシンプルで分かりやすいものなのだな。と。

ずばり、私がお伝えするボイストレーニングの理論は、「誰かの良い声を作る」ための「良い声を作るレッスン」ではなく、この人のこの役をこういう風に演じるのであれば、「このくらいのこういう声を出したい」

という「イザ」というときにイザ の声をいつでも使えるために、刀を磨いておく。ということの結論に至りました。

ナレーションは、ストレートで読む場合その限りではないですが、外国語映画などの吹替で、自分の年齢に合わない役をやるような場合、その人の声のレンジ(音域)を変えることではなく、若く聞こえるための言葉の運び方や、リズム感、ニュアンスを学ぶ。

ということがとても大切だと考えています。

人にはそれぞれ「口調」や「口癖」があります。それが、イントネーション(訛り)となって出ることもあります。そういったものは、案外簡単に変えることはできないのです。簡単に変えられないからこそ、癖を取るためのレッスンというのが必要になります。

こういったことが実は役者さんのボイストレーニングには一番必要だと考えています。

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