ボイストレーニングはメイクやダイエットと同じ。というタイトルの意味。
パート2はまず、タイトルの意味からお伝えしていきたいと思います。このタイトルの意味は、先程の「ボイストレーニングと歌の練習は違う」という内容でもお話したように、「歌の練習」はあくまでその歌が主体です。ボイストレーニングはそれに比べて「その人」が主体になるのです。
皆さんがメイクをするとき、大きなシミやくすみがあったら、「このシミを隠す方法、魅力的に見せる方法はないか?」
と思ったりしないでしょうか?メイクをするときにそこにあるものをどうするかと真剣に考えると思うのですが、我々が生徒さんのボイストレーニングをするときも全く同じなのです。この流れから見たときに全員に対して同じボイストレーニング(施術)をする事って、どういうことだと思いますか?
同じベースメイクをして、同じ保湿方法をして。と。まあちょっと極端な発想かもしれませんが、案外そうなりがちな場合が多いのです。
結論的には、「全員が違う」メイク方法を選択する必要があります。
どんなレッスンをしているのか?を答えられる必要性。
このことについては「ある」のではなく、むしろ「答えられない」ことに大きな意義があるほうだと考えています。私のレッスンに対して興味を持たれる方が生徒さんに質問をされるケースがいくつも報告されています。これは本当なのです。その時に私の生徒さんはこう答えてくださいます。
「メンテナンスをしてもらっています」。
みなさん、こう答えてくださるのです。まさに、全員の方がです。誰一人として、「こうやって、ああやって、こんなことをしています」と明確に言えないのです。すると相手からは、「ふーん。結局何をやっているかわからないってことなんだね?」と言われるそうです。
でも皆さんこういう質問だったら答えられたと思いますよ。
「自分が歌を歌うとき(話す仕事も含めて)どんなことが出来ていないと思いますか?」
と聞かれたら、たぶん次から次に出てきます。そして、それに対して「どんな解決法ができるのか?」
これも答えられると思います。でも答えないと思います。企業秘密(生徒さん自身の)だからです。自分が努力したことをたぶん簡単にはお教えしないと思います。
歌がうまくなる、声が出ること、出ないことに直結するいくつかのこと。
さて。タイトルのもう一つの課題でもある、ダイエット。これはボイストレーニングを行う中でも必ず誰もがぶつかる停滞期。のことです。
ボイトレの停滞期とは、「高い声が目に見えて出るようになった」「声のかすれがなくなった」「震えなくなった」「リズムが正しく歌えるようになった」などの目に見えてわかる変化期を超えた一定の停滞期のことです。
これは、誰にでも訪れます。ただ、その間にも実はかなり細かな変化を繰り返していて、それはレベルが高い専門家であれば聞けばわかることです。そこで辞めるか、続けるか。なのです。(こうやって文章に起こしていると、最近読んだビジネス書とも大きな共通点があります。なんだかビジネスの流れとも似ています)
私の生徒さんが、両手を挙げて喜ぶ瞬間は、自分が大して変化しているとは思わないのに、他人から「すごく変わった」と言われた時です。そういう方は停滞期を何度も乗り越えています。そして、何度も乗り越えて習得した技術は喜ばしいことに一生ものとなるのです。
さて、声って皆さんが思っているよりもかなり細かい原因で大きな変化ができる(してしまう)ということにお気づきでしょうか?私が普段どんなことに気を付けて生活しているか?にも直結してきますので、ぜひご覧ください。
☑声は、体のゆがみ「骨」のずれでも大きく変化してしまう。声を本当にきちんと出したいと思うならば筋肉の前に骨組みを意識する。
☑声は、女性ホルモンの影響で大きく変化してしまう。→直接の原因は女性ホルモンの変化による鼻・喉などの粘膜異変等(更年期・生理前・生理後・出産後・閉経後)
☑飲酒・喫煙
☑寝不足 →一時的なものではあるが、1時間の違いでも翌日のパフォーマンスに大きな影響を及ぼしてしまう。
☑歯並び →歯並びが直接というよりもかみ合わせによる舌の位置の都合によるものが大きい
☑肥満または合わない減量 →ここ最近で感じたのは声のための適正体重。発声する本人の脂肪量、体重、バランス等増えすぎて呼吸器への影響もあり、減りすぎて体幹が著しく変化してしまう場合があり。
☑交感神経副交感神経 →私個人の意見だが、本番直前の美容室・エステ・マッサージは極力辞めている。まじめに、副交感神経が優位になることにより鼻の抜けとうへの影響もあり、また交感神経が優位な状態のほうが運動には適している。
今書いたようなことはまさに「日常生活で気を付けていたいこと」リストなのです。ということは、日常的なところから自分がどういう良い声を出したいと思うかで、大分変わってくる。のだということです。
私はこれらのことを毎日意識して生活しています。これだけのことをして、マストな状態で声を作る。そういった細かい生徒さんの情報を逐一自分で情報処理することが今の私の毎日の仕事といえます。
他にも色々書きたいことはありますが。今日はこの辺で・・・。
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